遺言はご本人の最終意思として最大限度に尊重されます
遺言書があれば、相続手続きは遺言書内容が優先します。遺言は、遺産を誰にどのように残すかなどの遺産の配分や承継についての本人の意思表示になります。その意思表示によって、権利の発生・変更・消滅(これを権利変動といいます)の効果が生じる法律行為です。
ご自分の財産ですので、ご自分で決めておくことはごく普通の行為です。それを言葉に残す事が遺言になります。
遺言には、要式や方式に規定があります。また遺言できる内容にも規定があります。
せっかく遺言したのに法的な効力が無くては意味がありません。そのお手伝いを致します。
遺言Q&A
遺言の方式について
・ 遺言を書く場合に、その内容に決まりはありますか?
・ 遺言の方式は?
・ 遺言は誰でもできる?(意思能力)
・ 遺言はいつ書くの?
・ 一度書いた遺言を後で変更するには?
・ 亡くなった後に遺言が見つかった場合は?
・ 相続と遺言の違いは何?
遺言の内容について
・ 遺言には何を書けばいいの?
・ 遺言の対象になる財産はどんな物?
・ 親族以外でお世話になった方にも遺産を残せますか?
・ 遺産をしばらく分割して欲しくはないけど、どうすれば?
・ 他に遺言で指定できる事があるの?
遺言の用語について
・ 遺言と遺書はどう違うのですか?
・ 付言ってどんな意味ですか?
・ 遺贈ってどんな意味ですか?
・ 遺言執行者って?
遺言を書く場合に、その内容に決まりはありますか ?
遺言を残す人が、遺言書の前文、日付、氏名を自筆で書き印鑑を押します。住所はなくてもよいですが、書いた方が良いでしょう。包括的な記載でも可能ですが、できるだけ財産は特定する方がよいでしょう。自筆証書および秘密証書は必ず封印して下さい。
「遺言」とは、一般的には死後に言い残す言葉、又は人の最終意思(遺志)を表明する行為をいいますが、法律制度としての「遺言」は、そうした死者の遺志(の表明)のすべてを含むわけではありません。遺言可能な事項が限定されています。民法に定められた遺言の方式に従ったものでなければなりません。
遺言の種類 普通方式遺言には次の3種類があります。
1.自筆遺言証書(民法第968条)
遺言者が、遺言書の全文、日付および氏名を自署し、これに押印することにより成立します。氏名については、雅号や通称でも良いです。押印に関しては、遺言者自身の印でなければなりません。実印でなくても良く、また拇印でも良いです。
2.公正証書遺言(民法第969条)
二人以上の証人の立会いの上、遺言者が公証人に遺言の内容を口で伝え、公証人がこれを筆記して遺言者および証人に読み聞かせ又は閲覧させ、遺言者および承認が筆記の正確なことを承認した後各自署名押印し、公証人が方式に従って作成された旨を付記して署名押印する方式です。公正証書遺言の利点は、他の遺言と違って、家庭裁判所の検認がいらない事です。
3.秘密証書遺言(民法第970条)
遺言者が、遺言者または第三者の書いた遺言書に署名押印し、その証書を封じて封書に用いた印章で封印し、公証人1人および証人2人以上の前に封書を提出し、自分の遺言書である旨、また遺言書が他人によって書かれているときは、筆記者の氏名・住所を申述し、次に公証人が封書に証書を提出した日付および遺言者の申述を記載し、最後に遺言者・証人・公証人が、封紙に署名押印するという方式の遺言です。
遺言書は満15歳以上であれば、どなたでも作ることができます(民法第961条)、しかし遺言書作成時には、遺言能力を有することが必要とされます(民法第963条) この遺言能力とは、遺言者が遺言の意味を理解して自らの意思に基づいて遺言したかどうかを判断する能力です。 第三者に遺贈する旨や他人主導型での遺言は、相続争いから不利益を受ける相続人から裁判になったり、裁判で無効になった場合もあります。
遺言はいつでもすることができます。
公正証書遺言の場合はその費用が掛りますので、必要な都度作成するとその分の費用がかさみます。
必要と思った都度に、自筆証書遺言にして置き、ご自分の最終形が見えてきた時に、公正証書遺言にする事をお薦め致します。
自筆証書遺言では、法的な効力を持たせる原則がありますので、自筆証書遺言を確認して下さい。
変更した場所を示し、押印し、変更したことを付け足して書き、その場所に署名します。 訂正印は署名・押印をしたものと同じ印を使用します。
公正証書遺言以外の遺言書が見つかった場合は、亡くなった人が住んでいた住所地を管轄する家庭裁判所に、遺言書検認の請求をしなければなりません。 また、封印のある遺言書は、裁判所で相続人かその代理人の立会いのもとで行うわなければなりません。 検認は遺言書の有効・無効を判断する手続きではありません。遺言書の偽造や変造を防止する為の手続きです。
相続と遺言(死因贈与も含む、以下同じ)は、どちらの人も死後に残された財産を誰がどのように承継するかを定めた民法上の規定です。相続は、法律上当然に相続人に、財産が承継される規定であり、遺言は、故人の意思表示に基づいて、財産が承継される規定です。どちらも開始する原因は、人が死亡した時です(民法第882条・985条) 相続における対象者は、遺族であり、遺言の対象者は、特に特定されていません。 遺言の対象者が特に特定されていない事がポイントです。遺言に示された割合が最優先で、財産が相続されます。
大きく分けて3つあります。遺産相続に関する事項・財産処分に関する事項・身分行為です。詳しくは
1.遺産相続に関する事項
・相続人の廃除及び廃除を取り消す行為
・相続分の指定および指定の委託する行為
・遺産分割の禁止、共同相続人間の担保責任の指定
・遺言執行者の指定及び指定の委託など
2.財産処分に関する事項
・遺贈・遺贈減殺方法の指定
・寄付行為
・信託の方法
3.身分行為
・認知・後見人の指定・後見監督人の指定、その他
上記以外にも、こんなことも遺言できますにてまとめてあります。
被相続人の財産に属した一切の権利義務(民法第896条)をいい、積極財産としてのプラス財産(現金や不動産など)。消極財産としてのマイナス財産つまり債務(借金など)があります。厳密には権利義務とはいえないものであっても、財産法上の法的地位といえるものならば相続の対象になります。
・相続財産に含まれないもの
1. 財産に関しない権利義務(民法第896本分)
2. 被相続人の財産に属さない権利義務(民法第896条本文)
まぎらわし物として、香典・生命保険請求権・死亡退職金等
3. 本人の死亡により消滅する事が決定しているもの
(一身専属的な権利義務の法定例といえる)
4. 一身専属的な権利義務(民法第896条但書)
5. 祭祀財産(民法第897条)
・ケースバイケースのために注意が必要なもの
1. 借地権
2. 生命侵害による損害賠償請求権
3. 社員たる地位(社員権)
4. ゴルフクラブの会員たる地位 など
遺言書で指定できます。遺贈によって無償で遺産を贈与する事が可能です。
遺言書が無い場合は、法定相続人(配偶者と親族)が相続しますが、遺言書に誰々にいくらと指定することができます。遺言書が有効に使われるポイントになります。
遺言書で指定できます。遺言者所有の全財産の分割を、相続開始のときから5年間までは禁止できます。
遺言の執行者とその報酬を決めることができます。 子や胎児の認知をすることができます。 法定相続人を廃除する事ができます。 上記の場合は必ず遺言にて指定する必要があります。遺言が必要な方のページにて確認して下さい。
遺産をだれにどのように残すかなどの遺産の配分や承継についての意思表示があるものが遺言で、含まれいなければ遺書になります。 「みんな元気で仲良く暮せ」・「今までありがとう、いい人生だった」等は遺書になります。 家族への思いやりや感謝の言葉は、「付言」として遺言書に残す事ができます、その言葉は十分に意思として尊重されます。
「付言」は遺言書の最後に付する文章です。 法的には効果を伴いませんが、遺言の動機、心情、配分を決めた理由、相続人に対する希望や感謝の言葉などを、遺言に付け加えることで、遺言の趣旨を理解してもらい、遺言内容の円滑な実現を図る効果があります。
たとえば、希望、事実、訓戒などを遺言に付言したときは、その事項は、法的な効力を生じませんが、遺言者の意思が尊重されて結果的に希望等が実現されることもあります。もっとも、公序良俗に反することは付言しても、当然に無効になります。
遺贈とは、遺言者が、遺言によって、包括的または特定の名義で、その財産の全部または一部を処分する事です。遺言により無償で他人に財産を与える行為です。遺贈には種類があります。
・包括遺贈 (財産の全部又は一定の割合で)・特定遺贈 (特定の具体的目的物や財産産的利益)
・停止条件付遺贈(一定の条件成就により効力が発生する、何々すれば)
・解除条件付遺贈(一定の条件成就により効力が消滅するまで)
・始期付遺贈(効力が発生する時期、何年後を経過した時)
・終期付遺贈(効力が消滅する時期、何年間だけ)
・負担付遺贈(一定の負担条件を付け加える)
遺言内容の実現することを任務とする人を遺言執行者といいます。遺言執行者は遺言で、指定することが原則です。
遺言執行者は、財産目録の調整、相続人に対する財産目録の交付及び財産目録に基づく財産の管理が一般的な職務です。
遺言の内容によっては、遺言執行者の指定が必ず必要になる場合や、円滑・確実な遺言執行のために、指定しておいたほうがよい場合もあります。
遺言書があれば遺産相続は、スムーズになります。
遺言書が無い場合では、法定相続になります。介護の社会に伴い、従来よりも小額での遺産相続争いが増加しています。親の面倒を見るという扶養義務が、「私がひとりで面倒を見て来たのに・・・・・」との思いが、対価として又は感情として、相続人間での対価差が判断しづらくなり、それが紛いの火種になることがあります。ご自分の意思表示を残すことで、これらを予防する効果があります。
世の中では,遺言がないために,相続を巡り親族間で争いの起こることが少なくありません。しかし,今まで仲の良かった者が,相続を巡って骨肉の争いを起こすことほど,悲しいことはありません。
遺言は,上記のような悲劇を防止するため,遺言者自らが,自分の残した財産の帰属を決め,相続を巡る争いを防止しようとすることに主たる目的があります。

