交通事故による後遺障害分逸失利益の計算と請求について

逸失利益は「得べかりし利益」

債務不履行または不法行為に基づく損害賠償において、その損害賠償の対象となる事実がなければ得ることができたと考えられる利益。喪失利益。

これはすでに生じている現実の損害ではなく、将来的な利益の喪失を表すもので、たとえばその間健康であったならば働いて得られたはずの収入などになります。

交通事故の被害に遭い、後遺症(後遺障害)があり、後遺障害等級認定を得た場合には、この逸失利益を損害賠償として請求することができます。

後遺障害分の逸失利益の計算方法

傷害事故で逸失利益が問題になるのは後遺症が残った場合です。後遺症の症状固定後に後遺障害等級の認定を受けて、該当する等級によって労働能力の喪失率と喪失期間が決まります。

後遺障害の逸失利益というのは、交通事故で後遺障害が残らなければ得られたであろう収入額のことです。賠償金を請求する際には、将来どれくらい労働能力が低下するのか(労働能力喪失率)、そしてそれがどれくらいの期間(労働能力喪失期間)続くのかを予測して、計算しなければなりません。逸失利益というのは、あくまでも予測でしかないということです。

逸失利益の計算式

基礎年収(基礎収入)は、有職者の方は事故前1年間の現実収入額が原則ですが、幼児・児童・学生・家事従事者の方は全年齢平均給与額を相当額としています。

労働能力喪失率は、後遺障害等級に対応する労働能力喪失率が基準となりますが、任意保険や裁判基準では、障害部位、程度、被疑者の性別、年齢、現実の減収額等を考慮し、妥当な労働能力喪失率が適用される場合があります。

労働能力喪失期間は、原則として67歳までの就労可能年限まで喪失するものとします。任意保険においては、障害の部位、程度、被害者の年齢、性別、職業などを勘案して、妥当な労働能力喪失期間が認定されます。

逸失利益算出の問題点

労働能力喪失期間の算定差

自賠責保険の基準は法令の規定によりますが、任意保険会社が算出する場合には、障害の部位、程度、性別、年齢、職業、現実の減収額等を考慮し、任意保険会社が妥当と判断する労働能力喪失率と期間を決定していきます。

任意保険会社から、提示される示談金の中に逸失利益の項目はありますが、何を根拠に算出されているのかの説明が無く、自賠責基準内で納める傾向があります。

むち打ち損傷については、自覚症状を主体とするため喪失期間の決定に困難が伴い、後遺障害等級12級12号 (他覚的に神経障害が証明されるもの)該当については、任意損保自社基準では14級が2〜3年、12級では4〜6年分程度にあるのに対し、裁判基準では14級が4〜5年迄、12級が8〜10年迄請求する事が一般的です。

最終的な判断は裁判官の心証

自賠責における等級認定は事実として取り扱われる傾向にありますが、相当等級や騒動能力喪失期間や率は、民事訴訟では最終的には裁判官の心証によります。

また、争点となることが多い事故における過失割合も、最終的には裁判官の心証によります。

民事訴訟における損害賠償求償額は定例化され公式化された指数に基づいて算定されますが、その公式とは異なる判決や和解が成立している事件もあります。

まずは、後遺障害等級認定を取得して、次は裁判のプロである弁護士に委任される事で問題解決につながります。

適正な後遺障害等級認定取得から始まります。

多くの方が相手方任意保険会社の一括払いのサービスを利用されていますが、受傷し治療を続け後遺症が残った場合に、任意保険会社が「治療打切り」から「事前認定」による後遺障害等級認定を進めて行きます。

この事前認定は、、自賠法15条を根拠とする「加害者請求」で「被保険者は、被害者に対する損害賠償額について自己が支払いをした限度においてのみ、保険会社に対して保険金の支払いを請求することができる」と法令に記されています。つまり事前算定であり、加害者が被害者の為に等級を認定することは、賠償金が増大することになりますので、ごく希にしか認定をしない傾向にあります。

一方、自賠責保険の被害者請求は自賠法16条に規定されている制度です。適正な等級認定を取得するためには、専門家の知恵を上手に利用する事が近道です。

後遺症の自賠責保険による、後遺障害認定や後遺障害等級についてや、損害賠償額の被害者請求や自賠責保険の異議申立など、必要な手続きをご説明して、手続きに必要な書類を作成し、ご支援をさせて頂きます。

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