審査請求は原処分から60日以内の期限
給付等支給決定通知から60日以内に労働者災害補償保険審査官へ請求しなければなりません。
通常は、労働者保険審査請求書(所定用紙)と愁訴や病状を訴える別紙を添付します。
審査請求は管轄する労働基準監督署の処分を、都道府県の労務局の労働者災害補償保険審査官が判断する同じ行政機関内での審査になります。
請求後は、原処分をした労基署が作成する意見書が送付され、審査官より面接日時の通知が届き、当日は審査請求の趣旨及び理由等の意見聴取なされます。
原処分の取消を求める趣旨
一般的には厳しいのが実状です。
障害補償給付は「負傷又は疾病がなおった時に残存する傷病と相当因果性を有し、かつ、将来においても回復が困難と思われる精神的又は身体的なき損状態であって、その存在が医学的に認められ、労働能力の喪失を伴うもの」と規定されています。
この「相当因果性」・「き損状態」・「医学的に認められる」というのがキーワードになります。
「相当因果性」とは、災害受傷態様・受傷機転・症状経過・愁訴の一貫性・他覚的所見・症状固定時期の妥当性という6つの項目を満たしている事が必要になります。
「き損状態」とは、解剖学的観点から身体をそれぞれの部位に分け、その身体障害を機能の面に重点をおいた生理学的観点から分類して、各障害をその労働能力からそう失の程度を一定に順序で規定した等級に当てはめがなされ評価されることです。
「医学的に認められる」とは、医学的に説明できる事でも疎明できる事でもなく、証明できる事を意味しています。この場合の医学とは西洋医学であり、その証明は各種画像で確認でかつその所見がある事になります。
ですから、単に「労働保険審査請求書」1枚に記入しただけでは、管轄する労働基準監督署の処分に反証する事ができないという結果になります。
審査請求のポイント
事実確認を確認し検討し準備する事障害補償給付支給請求書(様式10号・通勤災害の場合には様式16号の7)裏面の診断書の主治医の所見を確認して下さい。ご自身が残存していると思っていて、かつ、主治医へその旨をお伝えしていた事柄が記載されていますか?
この診断書の主治医の所見によって、等級認定のものさしに当てはめをして、障害の程度が評価されます。
「簡潔に書く」あまり、残存する障害が書き漏れている場合や、その程度が医学的に評価できにくい表現がされている場合があります。
特に、「目に見えない」神経症状の障害においては、「医学的な説明」になっていない場合が見受けられます。
障害補償給付(障害給付)を請求する際に義務付けされている診断書の作成に当たって、障害に係わる検査結果や医学上法などの記載方法の例が示された、「後遺障害診断書作成手引き」財団法人労災保険情報センター発行を参照しておく事も大切です。
この本は「整形外科領域」と「整形外科領域以外」に編集されており、障害の系列の対応して詳細な例示がされています。
審査請求に必須の新たな医証について
立証責任は申立人に在ります。任意損保の事前認定といえども明らかな障害が誰が見ても残存している場合(上肢や下肢の欠損など)は、相当する後遺障害等級が認定されています。
問題となる事案は、目に見えない障害の場合に多く、関節部の骨折による可動域障害と骨折に起因する神経障害や、靱帯や軟骨の障害による関節可動域の評価や、頚椎捻挫・腰椎捻挫による神経障害、出現頻度の少ない障害などです。
この場合には、単に診断書に記載されている所見が不十分であったり、等級認定における要件とは的外れであったり、残存する障害が評価できる検査が施行されていなかったりという主治医や病院に係わる問題です。
これは単に主治医の問題では無く、被害に遭われた方が受動的に診療を受け、ご自身の障害に対する医学的な説明受けず、医学的な知見も知ろうとしない事も一因です。
これでは等級認定に及ばない事が多く、一旦リセットして残存する障害に対して、診断書や画像等の医証より事実確認をし、後遺障害等級認定に基準に当てはめをし、医学的な知見を確認し、適正な評価を導く為の証拠として、新たな医証を取得できる事が、等級認定取得への出発点になります。
更に、医療過誤訴訟における準備証拠の収集方法などにより論拠を示すケースもあります。
障害補償給付(障害給付)を請求する際に義務付けされている診断書の作成に当たって、障害に係わる検査結果や医学上法などの記載方法の例が示された、「後遺障害診断書作成手引き」財団法人労災保険情報センター発行を参照しておく事も大切です。
この本は「整形外科領域」と「整形外科領域以外」に編集されており、障害の系列の対応して詳細な例示がされています。
審査請求書別紙及び事実確認書類の作成
新たな医証が必要になります。後遺障害等級の認定基準より、残存する障害(自覚症状)や医証(診療録等の開示請求など)を確認した上で、要件に当てはめをして、主治医へ新たな医証を要求して取得します。
これに基づいて障害の評価されるべき主張を行う事になります。
論拠を示し趣旨を明確にします。原処分の取消を求める趣旨では、反訴の立証責任は請求者にあります。「相当因果性」・「き損状態」・「医学的に認められる」この3つのポイントを明確にします。
請求者は事実確認の為に、診療録の開示請求をして頂き、必要と思われる検査や診察を受けてその所見を新たな医証を取得して、証拠として提出します。審査請求別紙は、事実確認・証拠一覧・認定要件・医学的知見・相当因果性の確認・愁訴の陳述・反証という構成になります。
審査請求書書類一式の代書を承ります。
審査請求の60日の期限から、原処分の通知受領後2週間以内に「審査請求をするか否か」のご判断が必要になります。
その後、証拠の収集をして頂き、証拠より事実確認をし検討後に、論証の構成を起案して、新たな医証を取得して頂くまで凡そ4週間程度掛かります。それらの書類一式が揃ってから、凡そ1週間以内で審査請求書の書類一式を送付致します。
その後、速やかに原処分をした労基署又は各都道府県の労働局へ、本人申請にて書類一式を提出して頂きます。


